品川(シナガワ)
区名(品川区)
駅名(品川駅)
由来には諸説あります。
①目黒川は古くは品川と呼ばれ、その下流、河口付近を品川と呼んだ。
そうすると、なぜ品川と呼ばれたのかが疑問になります。
これにもまた、諸説があるようです。
1. 目黒川は河口付近で大きくカーブしているため、「しなり川(しなる川)」と呼ばれ、それが品川になった。
2. 神奈川の語源になった上無川(水源が定かでない川)に対して、目黒川を下無川(しもなしがわ)と呼び、それが略されて品川になった。
この場合、なぜ目黒川が神奈川に対抗しなければならなかったのかがわかりません。
水源のわからない上無川に対抗するのであれば、かつての目黒川は、河口付近で川が枝分かれし、いくつもの川が東京湾(江戸湾)へ注いだと考えれば、一応の納得はできますが。(推測です。)
②目黒川の河口付近は港としても栄え、よく品物が飛び交ったことから、品川となった。
③高輪(たかなわ)に対して、「品」のよい地形(土地)ということで、品ケ輪と呼ばれ、それが品川となった。
この場合の「品」は質という意味でしょうか。
そうすると、高輪がそんなに悪い土地だったのかと疑問に思いますが、高輪についてはまたいつか。
④かつてこの地域を支配した豪族が、品河(川)氏であり、そこから品川と呼ばれた。
これは納得といきたいところですが、品河氏の支配以前に品川の名はみられ、語源ではないという説もあります。
⑤鎧の威(おどし)に使用する品革(しながわ)を生産した土地であることから。
この他にも、①-2の下無川の説を一つの説とする方もいます。
どの説も土地と歴史を感じさせる説です。
どの説のかの可能性を考えるより、古くからそれだけしたしまれた地名ということに感心します。
ちなみに、品川のつく地名としては、東西南北をくっつけて、東品川、西品川、南品川、北品川がありますが、単独で「品川」という名は区名と駅名のみにあります。